高橋喜恵子は、義父に高橋介州(1905〜2004)、実母に岡すゞい(1912〜2014)がおり、二人にまつわる作品を所有しています。
高橋介州は加賀象嵌技術保持者として石川県無形文化財に認定された金工作家で、その技術を活かし動物をモチーフにした香炉や文様をあしらった装飾豊かな作品を制作し、人間国宝の中川衛ら後進を育成しました。
岡すゞいは20歳で金沢市尾張町にて「岡美粧院」を開業し、70年間にわたり花嫁支度や女将の髪結い等を手掛け、今では織る職人のいない着物や刺繍を施した着物等、色彩や柄、素材にこだわり、花嫁衣裳を収集しました。
本展覧会では、高橋喜恵子が所有する高橋介州とその弟子が制作した花瓶等の作品と、岡すゞいがプラチナ糸を使用した貴重な着物等を収集した「百歳コレクション」を公開します。同時代に生き、仕事熱心だった二人の100年の人生の歩みを感じていただければ幸いです。
【主催】高橋喜恵子
【後援】北國新聞社、テレビ金沢、北陸放送、エフエム石川